「クレヨンとクレパス、何がどう違うの?」
小学生の図工道具を選ぶとき、多くの保護者や先生が抱く疑問ではないでしょうか。
実際私も、今年の入学準備でこの疑問が浮かびました。
見た目はそっくりだけど、実は使い心地や表現力、安全性などに大きな違いがあるクレヨンとクレパス。
この記事では、小学生にぴったりな画材の選び方を、クレヨンとクレパスの使い比べの体験や学校現場のリアルな声とともに、わかりやすく解説します。
クレヨンとクレパスって何が違うの?基本の特徴をやさしく解説
クレヨンとクレパスは見た目は似ていても、使い心地や仕上がりに大きな違いがあります。
どちらも小学生の図工で活躍する画材ですが、特徴を理解して使い分けることで、より楽しく表現が広がりますよ。
クレヨンの原材料と特徴
クレヨンは、子どもたちが最初に触れる画材のひとつとしてとても人気があります。
その理由のひとつが、原材料のシンプルさにあります。クレヨンは主に顔料(色のもと)とワックス(ろう)で作られています。
このワックスが固まった棒状になっていることで、手に持って描きやすく、折れにくいという特徴があります。
クレヨンの最大の特徴は、硬めの描き心地です。
紙の上をすべるようにして描くと、くっきりとした線や形を表現しやすくなります。
ただし、広い面を塗るときには力が必要で、ムラができやすいこともあります。
発色は少しマットで、重ね塗りをすると色が濁りやすい場合もあるので、細かい描写よりも線を描くのに向いていると言えるでしょう。
また、ワックス成分のおかげで、描いた部分は水をはじきやすく、水彩絵の具との併用も可能です。
たとえば、「はじき絵」という技法では、クレヨンで描いた上に水彩を塗ると、クレヨン部分だけ色が残って模様が浮かび上がります。
このように、クレヨンはシンプルな作りながらも、さまざまな使い方ができる便利な画材です。
特に初めてお絵かきをする小さなお子さんには、クレヨンから始めるのが最適でしょう。
クレパスの原材料と特徴
クレパスは、見た目はクレヨンによく似ていますが、実はまったく違う特性を持っています。
クレパスは顔料と油(オイル)とワックスの混合物で作られており、「オイルパステル」とも呼ばれる画材の一種です。
この油分が含まれているおかげで、クレパスはとてもなめらかで柔らかい描き心地が特徴です。
紙にすっと色がのり、広い面をムラなく塗ることができます。
色もクレヨンより鮮やかで濃く出るので、見た目にも華やかになります。

また、クレパスは色を重ねてもにじまず、むしろ色同士が混ざりやすくグラデーションが作りやすいという特徴があります。
これは表現の幅を広げるうえでとても便利で、子どもたちの創造力を伸ばす助けになります。
ただし、柔らかくて手に付きやすいため、手や服が汚れやすいのがデメリットです。また、夏場などは特に溶けやすくなるため、保管には少し気を使う必要があります。
つまり、クレパスは色彩表現をしっかり楽しみたい子どもや、小学校中学年以上でしっかり使いこなせる子に向いている画材と言えるでしょう。
描き心地と色の出方の違い
クレヨンとクレパスを比べたとき、最も大きな違いの一つが「描き心地」と「色の出方」です。
クレヨンは硬めで、しっかり握って力を入れて描くことで線が引けます。
一方で、クレパスは非常に柔らかく、軽い力でもすっと色がのります。
色の出方も大きく異なります。
クレヨンはややくすんだ色味で、マットな印象を与えるのに対し、クレパスは発色がよくて鮮やかです。
重ね塗りや混色もしやすく、芸術的な表現がしやすいのがクレパスの魅力です。
たとえば、太陽や花、空など、自然の美しさを鮮やかに表現したいときにはクレパスの方が適しています。
逆に、単色の線や図形をはっきり描く場合にはクレヨンが向いています。
紙との相性の違い
画材は、紙との相性もとても大事です。
クレヨンは油分が少ないため、ざらざらした画用紙との相性が良好です。
しっかり色が紙に残り、クレヨンらしい風合いが出ます。
一方、クレパスは油分が多いため、紙の表面に色が乗る感覚に近く、つるっとした表面でもスムーズに描けるのが特徴です。
ただし、描いた部分がこすれると色移りすることがあるので、完成後は保護のためにフィキサチーフ(定着剤)を吹きかけることが推奨されます。

特に図工の授業では、教材として使う紙によっても画材の選び方が変わってくることがあります。
学校によっては紙質に合わせてクレヨンやクレパスを使い分ける指導がされることもあります。
小学生の図工に向いているのはどっち?
小学校の図工で使うなら、年齢や作品の目的によってクレヨンとクレパスを使い分けるのが理想です。
たとえば、低学年(1〜2年生)では、硬めで折れにくく手が汚れにくいクレヨンが好まれます。
子どもたちはまだ筆圧のコントロールが苦手なので、丈夫で扱いやすいクレヨンがぴったりです。
一方で、中学年〜高学年(3年生以降)では、表現力が豊かになるためクレパスの使用が増える傾向にあります。
色の重ね塗りや混色表現ができることで、創造力をさらに引き出すことができるからです。
つまり、「どちらが正解」というより、学年や目的に応じて使い分けるのが正解です。家庭でそろえる場合でも、両方用意しておくと場面に応じて使い分けられて便利です。
クレヨンとクレパスは小学校で使われるのはどっち?
小学校では学年によって使われる画材が異なります。
低学年では扱いやすく安全なクレヨンが多く使われ、高学年になると表現力の高いクレパスが登場します。
授業内容や子どもの成長に合わせて使い分けられているのが特徴です。
- 低学年:クレヨンが多く使われる
- 高学年:クレパスが使われるようになる
小学校の図工でよく使われる画材とは
小学校の図工の授業では、さまざまな画材が登場しますが、その中でも特に使用頻度が高いのがクレヨンとクレパスです。
実際、多くの学校でこれらの画材が学年別に導入されています。
低学年では、扱いやすくて手が汚れにくいクレヨンが主に使われています。
児童の発達段階を考慮すると、クレヨンの方が安全で安心という判断がされています。
また、クレヨンは芯が硬いため折れにくく、力を込めても形が崩れにくい点も、小さな子どもたちにとって大きなメリットです。
一方、中学年以降になると、表現の幅を広げられるクレパスの使用が増えてきます。
自由な発想を活かした絵や、より鮮やかな表現が求められる作品作りの場面では、クレパスの柔らかく滑らかな描き心地が好まれます。
小学校では学年や授業の目的に応じて、クレヨンとクレパスを使い分けるのが一般的なようですね。
教科書や教材の中での扱いの違い
図工の教科書を見ると、クレヨンやクレパスがどのように取り上げられているかが分かります。
たとえば1・2年生の教科書では、「線をなぞる」「形を描く」「塗る」という基本的な描写にクレヨンが使われている例が多く見られます。
逆に、3・4年生以上になると、「にじみを使う」「色を重ねる」「混色を楽しむ」など、技法的なステップアップが図られるため、クレパスの登場頻度が高くなります。
さらに、クレパスと水彩を組み合わせた技法なども紹介され、より表現の幅が広がる内容になっています。
このように、教科書や教材も児童の成長段階をふまえて、画材の選び方を工夫しているのが特徴です。
学校で選ばれる理由(安全性・価格・使いやすさ)
学校で使う画材を選ぶ際、最も重視されるのは「安全性」「価格」「扱いやすさ」です。
まず、安全性の面では、クレヨンもクレパスも子ども用に作られた製品は無毒性で安心して使用できます。
ただし、クレパスの方が油分を含むため、誤って口に入れるとベタつきやすいなどの注意点があります。
そのため、特に低学年ではクレヨンが優先されることが多いのです。
価格についても、一般的にクレヨンの方がやや安価で、学校単位での大量購入にも向いています。
丈夫で長持ちするため、コストパフォーマンスが良いという点も評価されています。
扱いやすさにおいては、クレヨンは汚れにくく持ちやすい形状で、落としたり折れたりするリスクが低いのが特徴。
一方、クレパスは柔らかく、鮮やかな色を出せるため、高学年向けには最適とされます。
つまり、学年や用途に応じたバランスの良い選定が、先生たちの中で自然と行われているのです。
学年による使い分けの傾向
小学校では、学年ごとに図工のカリキュラムが工夫されています。その中で、画材の使い分けも段階的に行われています。
- 1・2年生:基本的にはクレヨンがメイン。線を引く・色を塗る・形を描くなど、基本的な技術の習得が目的。
- 3・4年生:技術と表現の幅が広がり、クレパスが導入され始める。混色やグラデーションの体験が重視される。
- 5・6年生:より高度な表現力が求められ、クレパスや水彩、絵の具などを組み合わせた複合的な作品作りが主流に。
このように、画材の選択は学年による子どもの発達段階と連動しているのです。
先生の声をもとにしたリアルな使用例
実際に小学校の先生たちからは、以下のような声が聞かれます。
- 「1年生はとにかくよく落とすので、折れにくいクレヨンがありがたい」
- 「3年生になると、子どもたちが自分で色を混ぜて表現することに興味を持ち始めるので、クレパスを取り入れ始めます」
- 「クレパスを使うと、色がはっきり出て、子どもたちが『きれい!』と喜びます」
- 「作品展などで発表する絵では、鮮やかなクレパスの方が見栄えが良くて選ばれることが多い」
こうした現場の声からもわかるように、先生たちは児童の成長や作品の目的に応じて、最適な画材を選んでいるのです。
クレヨンとクレパス、使った時の違いの比較まとめ
実際にクレヨンとクレパスを使い比べてみると、描き心地や発色、細かい描写のしやすさなどに明確な違いがあります。
どちらにも良さがあり、目的や好みに応じて使い分けることで、より楽しい表現が可能になります。
子どもが描いた絵の違いを比較
実際に小学生がクレヨンとクレパスで同じテーマの絵を描いてみると、その違いは一目瞭然です。
クレヨンで描いた絵は、線がはっきりしていて素朴な仕上がりになります。
形をしっかり描写するのには向いていますが、色の重ね塗りやグラデーションはやや難しい印象があります。
一方、クレパスで描いた絵は、色が鮮やかで奥行きや立体感のある表現がしやすくなるのが特徴。
特に、空や夕焼け、海などの風景画では、クレパスの柔らかい色の混ざり具合がとても効果的に働きますよ。
子どもたち自身も、完成した絵を見て「クレパスの方がキレイ!」「クレヨンは描きやすかったけど、クレパスは楽しかった!」といった感想が多く、それぞれに良さを感じているようです。
このように、画材によって作品の雰囲気が大きく変わることを、子どもたち自身が体験できるのも大きな学びになりますよね。
色の発色や重ね塗りのしやすさ
クレヨンとクレパスでは、色の「鮮やかさ」や「重ね塗りのしやすさ」にも大きな違いがあります。
クレヨンはワックス分が多いため、塗った表面がつるっとしていて、上から別の色を重ねても弾いてしまうことがあります。
そのため、重ね塗りにはやや不向きです。
一方、クレパスは油分が多く、柔らかいため、色が紙の表面によくなじみ、重ね塗りがとてもスムーズです。
たとえば、青の上に黄色を重ねて緑を作る、といった混色もやりやすく、表現の幅が広がります。
また、色を塗ったあとに指やティッシュなどでぼかすこともでき、グラデーションや陰影のある絵を描くことが可能になります。
こうした技法は、特に高学年や美術に興味のある子どもにとって楽しいチャレンジとなります。
細かい部分の描きやすさ
細かい描写をするとき、クレヨンとクレパスでは使い勝手に差が出ます。
クレヨンは芯が固いため、細い線や小さな形もはっきり描きやすいという利点があります。
たとえば、動物の目や草の細い線など、細かい部分を丁寧に描く場面ではクレヨンの方が適しています。
逆に、クレパスは柔らかく太いため、繊細な部分はやや描きにくいという一面があります。
ただし、慣れてくると筆圧を調整したり、側面ではなく先端を使うことで、ある程度の細かい描写も可能です。
そのため、細部までこだわりたい場面ではクレヨンを選び、色の広がりや雰囲気を重視したいときはクレパスを使うとよいでしょう。
消す・修正する時の違い
絵を描いていると、「あ、まちがえた!」ということはよくありますよね。
そんな時、修正のしやすさも画材選びのポイントです。
クレヨンは、色が紙にしっかりつく分、消しゴムでは消しにくいですが、紙の上を削るようにすればある程度修正は可能です。
また、上から別の色を重ねてごまかす、という方法もあります。
一方、クレパスは油分が多いため、消すのはほぼ不可能といっていいでしょう。
ただし、ティッシュなどでこすって色を伸ばすことはできるため、うまく修正したように見せるテクニックもあります。
つまり、修正しやすさではクレヨンに軍配が上がります。
間違えずに描く自信がない場合は、クレヨンの方が安心です。
使ってみた感想(子ども・親の声)
実際にクレヨンとクレパスの両方を使って絵を描いた子どもたちや、その様子を見た保護者からは、さまざまな感想が寄せられています。
子どもの声:
- 「クレパスは色がいっぱい出て楽しい!」
- 「クレヨンの方がカチカチで描きやすいよ」
- 「手がちょっと汚れるけど、クレパスの方が好き!」
保護者の声:
- 「クレパスは汚れるのが気になりますが、表現が豊かでいいと思います」
- 「クレヨンは片付けがラクで助かります」
- 「うちの子は気分で使い分けています」
このように、実際の使用感は子どもや家庭の好みによって異なるため、どちらか一方だけにこだわらず、使い比べてみることが大切です。
子どもが楽しく、自由に表現できる環境を整えることが、一番のポイントです。
クレヨンとクレパスどちらを買えばいい?シーン別おすすめ画材ガイド
クレヨンとクレパスは用途によって最適な選び方が異なります。
初めてのお絵かきや低学年にはクレヨン、表現を広げたい中高学年や家庭での創作にはクレパスがおすすめです。
シーン別に選べば失敗しません。
初めてのお絵かきに向いているのは?
小さなお子さんが初めてお絵かきをする場合には、クレヨンがおすすめです。
その理由は、とてもシンプル。
まず、クレヨンは硬くて折れにくく、多少力を入れても形が崩れにくいので、力加減がまだ上手くできない小さな子どもでも扱いやすいのです。
さらに、クレヨンは油分が少なく、手や服が汚れにくいという点でも安心です。
子どもが誤って口に入れてしまっても、子ども向けのクレヨンは安全性を考慮して作られているので、比較的安全に使えます。
また、握りやすい太さや短さにデザインされた「ベビー用クレヨン」も多く販売されており、初めてのお絵かきにぴったりのアイテムが揃っています。
我が家の初クレヨン

子どもの「描きたい!」という気持ちを育てるためにも、最初は失敗の少ないクレヨンから始めると良いでしょう。
図工の授業にぴったりなのは?
小学校の図工の授業で使うことを考えると、クレヨンとクレパスの両方を準備しておくのが理想的です。
実際、多くの学校では学年によって画材が使い分けられており、低学年ではクレヨン、中学年以降ではクレパスが活躍します。
特に高学年になると、色の重ね塗りやグラデーションなどの表現力が求められるため、クレパスが重宝されます。
逆に、線をなぞる・形を描くなどの基礎的な活動が中心の低学年では、クレヨンの方が扱いやすく適しています。
保護者としては、「学校からどちらを用意するよう指示があるか」を確認し、指示がない場合は、まずクレヨンを優先し、必要に応じてクレパスを追加するのがおすすめです。
おうちで楽しむアート遊びなら?
おうちで自由にアート遊びをするなら、表現の幅が広がるクレパスがおすすめです。
特に、子どもが絵を描くことに慣れてきて、「もっといろんな色を使ってみたい」「混ぜてみたい」といった興味が出てきたタイミングでクレパスを使うと、その好奇心をさらに引き出すことができます。
クレパスは、ぼかし・混色・重ね塗り・削り出しなど、さまざまな技法が可能なので、家族で「今日はこの技法にチャレンジしてみよう!」というふうに遊びの幅を広げることもできます。
ただし、服や机が汚れることもあるので、下に新聞紙を敷いたり、エプロンを用意するなど、少しだけ準備が必要です。そ
うした工夫をすれば、より自由にアートを楽しむことができるでしょう。
プレゼントに選ぶならどっち?
お友達や親戚のお子さんへのプレゼントに画材を選ぶなら、年齢に応じて選ぶことが大切です。
3歳〜6歳くらいの未就学児であれば、クレヨンが無難です。
特に、ベビー用のクレヨンや、手が汚れにくい水性タイプのクレヨンなどは人気があります。

一方、小学校入学以降の子どもであれば、クレパスのセットをプレゼントするのも喜ばれます。
最近は、パッケージがかわいいものや、スライド式で芯が出てくるタイプなど、子どもが楽しめるようなデザインのものも多くあります。
どちらにしても、「使うのが楽しい!」と思えるような色数やパッケージを選ぶことがポイント。
あわせてスケッチブックなどもセットにすると、より実用的なプレゼントになりますよ。

安くて長持ちするのはどちら?
コストパフォーマンスを重視するなら、クレヨンの方が安価で長持ちしやすいという特徴があります。
硬めの素材でできているため、折れにくく削りにくい=長く使えるのです。
一方、クレパスは柔らかいので、使用するたびにすり減る量が多く、消耗が早い傾向にあります。
また、夏場は溶けてしまうリスクもあり、保管方法によっては劣化することもあります。
したがって、コストや耐久性を重視する家庭や、兄弟姉妹で使いまわす予定がある場合は、クレヨンを選ぶのがよいでしょう。
クレパスは、作品の完成度を重視したいときや、表現力を育てたい場合に追加で用意するのがベストです。
よくある質問まとめ!クレヨンとクレパスのギモンをすっきり解決
クレヨンとクレパスの使い方や違いについては、実際に使う中でさまざまな疑問が出てきます。
ここでは「混ぜて使える?」「季節で違う?」「安全性は?」など、よくある質問を分かりやすく解決していきます。
クレパスとクレヨンの混合使用はできる?
「クレパスとクレヨンって、一緒に使っても大丈夫なの?」という疑問を持つ保護者や子どもは少なくありません。結論から言うと、混合使用は可能ですが、ちょっとした注意が必要です。
クレヨンはワックス成分が多く、紙の上に薄い膜を作るため、その上にクレパスを重ねると、クレパスの色がうまくのらないことがあります。
逆に、先にクレパスで描いたところにクレヨンを重ねても、ワックスの方が硬いため、表面を削ってしまうことがあります。
このため、混ぜて使いたい場合は、「大まかな色づけはクレパス」「細かい線や仕上げはクレヨン」というように、使い分けると上手に表現できます。
自由研究や自由画などで、「色に深みを出したい」「異なる質感を楽しみたい」という時に挑戦してみると面白いですよ。
夏や冬で使い心地は変わるの?
クレパスやクレヨンは、季節によって少しだけ使い心地が変わります。
特にクレパスは油分を含んでいるため、気温の影響を受けやすい画材です。
夏場は気温が高いため、クレパスが柔らかくなりすぎて、描いている途中でぽろぽろと崩れたり、手につきやすくなったりすることがあります。
逆に冬場は冷えて固くなり、普段のような滑らかさが出づらくなることもあります。
一方、クレヨンは比較的気温の変化に強く、季節に左右されにくいという特徴があります。
暑くても寒くても安定して描けるため、特に学校では使いやすいとされています。
つまり、季節を問わず安定した描き心地を求めるならクレヨン、色の伸びや表現を重視するならクレパスという視点で選ぶとよいでしょう。
クレパスで塗るとベタベタしない?
クレパスは油分を多く含んでいるため、塗った後の絵が「ベタベタする」「手につく」という声もあります。
たしかに、乾燥しにくく、指でこすると色が移ってしまうことがあるのは事実です。
でも、対策もあります。完成した絵の表面にフィキサチーフ(定着スプレー)を軽く吹きかけることで、絵の具やクレパスの粉を定着させ、ベタつきを防ぐことができます。
学校の授業ではあまり使われないかもしれませんが、おうちで作品を保存したいときにはおすすめの方法です。
また、描いた後はトレーシングペーパーや新聞紙などを上にのせて保管するのも、色移り防止には有効です。

少しの工夫で、クレパスの欠点もカバーできますよ。
収納方法やお手入れのコツは?
クレヨンやクレパスは、きちんとした収納とお手入れでより長持ちさせることが可能です。
特に子どもが使う場合、すぐにバラバラになったり、ケースが壊れたりしがちですよね。
クレヨンの収納のコツ:
- 使用後は元のケースに戻す習慣をつける
- 削れた部分はティッシュで軽くふく
- 高温多湿を避ける(夏場の車内などに置かない)
クレパスの収納のコツ:
- 箱に入れて水平に保管する
- 絵を描いた後は、芯の周りについた紙を軽く回して整える
- 手についた油分をしっかりふきとってから収納する
また、クレパスは特に柔らかいため、他の文房具と一緒にごちゃ混ぜにしないよう注意が必要です。
収納ケースを別に用意すると、ぐっと扱いやすくなります。
アレルギーや安全性はどうなの?
小さなお子さんが使う画材で気になるのが、安全性やアレルギーの問題です。
市販のクレヨンやクレパスには、「CEマーク」「APマーク」などの安全基準に準じた製品が多く出回っており、基本的には無毒で子どもが使っても問題ないものがほとんどです。
ただし、まれにアレルギーのある子どもが、原材料に反応することもあります。
特にミツロウ(ビーワックス)を使った製品や、香料がついているタイプでは注意が必要です。

心配な場合は、購入前に成分表示をよく確認し、「アレルギー対応」と明記された商品を選ぶと安心です。
また、口に入れない、使った後は手を洗うなど、正しい使い方を教えることも大切です。
まとめ
クレヨンとクレパスは、どちらも小学生にとって欠かせない表現ツールですが、それぞれに特長があります。
クレヨンは硬くて手が汚れにくく、小さな子どもでも扱いやすい画材。
一方クレパスは色の発色がよく、混色やグラデーション表現に優れており、高学年や表現力を伸ばしたい子どもにぴったりです。
また、学校での使用や家庭での遊び方によっても適した画材は変わってきます。
どちらが良い・悪いということではなく、シーンや目的に応じて使い分けるのがベストです。
保護者や先生は、子どもたちの成長や個性に合わせて最適な選択をしてあげましょう。